上場子会社の経理職ってどうなのかな…
未経験での経理転職はできるのかな…
こんな疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
今回は、経理未経験者でもホワイト企業で働くことができる、上場子会社に転職するメリットを紹介します。
経理職のキャリアプラン
- 高年収が欲しい
- 休みが多い職場で働きたい
転職するときには労働環境も大切です。
例えば営業や研究開発では結果が数字に表れるため、個人の成果が年収に反映されます。
しかし、経理職では成果を数字に出すことが難しいため、会社の業界や規模によって年収が決まります。
会社の規模を上場しているかどうかで分けると、こんな感じです。
- 非上場企業
- 上場子会社
- マザーズ上場
- 一部上場
一部上場企業の経理職が高年収なのは間違いありません。
年収UPを考えると将来的には一部上場企業を狙う人も多いですが、未経験から一部上場企業に転職するのは難しいです。
まずは長期的なキャリアプランを検討するのが大切です。
- 上場子会社で実務を経験する
- 経理に関する資格の取得
- 上場企業へのステップアップ転職
「実務経験+資格」をアピールできれば、上場企業で働ける確率はグッと高くなります。
ここからは未経験者が一社目で上場子会社で働くメリットをご紹介します。
上場子会社の経理職のメリットは楽なの?
上場子会社とは、東証一部に上場する親会社の子会社やグループ会社のことです。
メリットを2つご紹介します。
転職市場で価値のある経理経験が身につく
上場子会社での経理の仕事は親会社への決算報告です。
子会社であるため小規模ですが、会社全体の経理業務を経験できることが魅力です。
一方、大企業は規模が大きいため担当が明確に分かれています。新卒で大企業の経理部に配属されてしまうと、
- 固定資産を5年
- 税務を5年
のように狭い領域を担当します。
上場子会社で経理に関する幅広い業務を担当することで、新卒から大企業の経理で働く人よりも転職市場での価値を高められます。
転職難易度が低い
上場企業の経理に転職することは、希望者のレベルが高いこともあり難しいです。
しかし、上場子会社は知名度が低いため転職難易度は低めです。
実務経験が大切な経理職の最初のキャリアとしては上場子会社がおすすめです。
上場子会社の経理職のデメリット
ここまでは上場子会社に転職するメリットを紹介しましたが、デメリットについても事前に理解しておくことが大切です。
以下、2つのデメリットを説明します。
親会社と比べて年収が低い
子会社の給与体系は、非上場会社、ベンチャー企業の経理職とは同程度ですが、親会社と比較すると低く設定されています。
また、主業務は親会社への決算報告であるためストレスを抱えることなく仕事を進められます。
給料と業務負荷のバランスが丁度よいホワイト企業ともいえます。
出世が頭打ちになるかも
親会社からの天下り社員が部長職以上を占めている…子会社の人事ではよく見る光景ではないでしょうか。
親会社のシニア層の社員を再配置させるために、子会社に転籍させポジションを与えます。
子会社で働く社員としては理不尽な人事ですが、子会社のプロパー社員は出世が頭打ちになる可能性が高いです。
子会社では将来的には出世が止まってしまうため、実務経験を身に付けたら転職するキャリアがおすすめです。
転職市場での経理未経験者の評価
ここからは転職市場での経理経験についてご説明します。
経理への転職では実務経験が重要になります。
とはいっても、新卒で経理に配属される以外は全員が未経験からのスタートです。
年齢毎の評価は以下のように変わってきます。
- 20代:ポテンシャル採用
- 30代:経理経験者と比較すると低評価
20代:ポテンシャル採用
20代での転職活動は実務経験が無くても、応募者のポテンシャルを評価して採用されます。
ポテンシャル採用では以下の項目が見られます。
- 前職での職務内容
- 学歴
- 面接での人柄
第2新卒での転職は職種変更が可能な最後のチャンスとも言えます。
30代:経理経験者と比較すると低評価
30代になってからの未経験職種への転職はどうなのでしょうか。
前職での仕事内容が経理と関係していれば転職することもできます。
ですが、実務経験ゼロの人が経理職に就くことは難しいと思います。
未経験職種では30代の人材として期待される能力が発揮できないというのが現実です。
経理未経験が転職するには?
ここからは、未経験者が経理に転職するための重要ポイントを3つご紹介します。
資格取得でモチベーションの高さをアピール
まずは資格取得です。経理未経験者が転職活動前に取るべき資格はこちらです。
- 日商簿記2級
- TOEIC700点
- MOS
日商簿記2級は取得するのがおすすめです。
経理実務を経験していなくても簿記2級の内容を理解していれば、経理の知識を体系的に身に付けられるはずです。
また、英語力に自信がある人はTOEICスコアを伸ばすのも転職市場では有利になります。
経理職では海外子会社の決算を担当することもあるため英語力は必須です。
MOSとはMicrosoft Office Specialistの略です。エクセル・ワード・パワーポイントの能力をアピールできます。
経理職ではエクセルスキルは必須です。未経験での転職者はMOSを取得して、面接でのアピールネタとして活用してください。
熱意・やる気を志望動機で伝える
未経験職種への転職で大切なのは「なぜ転職したいのか」ということです。
転職活動、特に面接試験前に整理するべき志望理由は2つあります。
- 経理職へ転職する理由
- 志望企業を選んだ理由
経理への転職理由は、経理職のどのような点に興味を持ったのかを整理してください。
「専門性を身に付けたい」「前職で経理に似た業務を行い興味を持った」など、自分オリジナルの志望動機を作るのが大切です。
一方、面接では「無数にある企業の中でなぜうちの企業を選んだのですか」と企業を選んだ理由も聞かれます。
全ての企業に対して志望動機を深堀するのは大変なので、書類選考を通過した企業に絞って具体的な志望動機を検討してみましょう。
前職の経験を経理と関連づける
未経験者が経理職への転職を成功させるためには「前職での経験を関連づけること」も重要です。
例えば、前職が営業であった場合を考えてみましょう。
- 売上を向上させるための費用対効果の検証
- 前年度との実績比較
- 予算管理
これらの仕事は営業職では一般的な仕事内容になりますが、経理業務との接点もあります。
仮に営業職でなかったとしても、お金に関係する業務であれば、経理との関連付けはできるはずです。
未経験者が経理に転職するときには前職での関連業務は重要なアピールネタになります。
まとめ
今回は未経験者が経理で働くときに、上場子会社で働くメリットとデメリットを紹介しました。
上場子会社への転職は、「転職難易度」「業務で得られる実務経験」の観点でコスパの良い判断といえます。是非参考にしてみてください。