有価証券報告書・IR情報を就活対策に利用できることを知っていますか?
今回は面接での熱意と志望度のアピール方法・逆質問の作り方に活用する方法を紹介します。はじめに「そもそもの逆質問の意味」を紹介します。
逆質問の意味
「何か聞きたいことはありますか?」面接の最後に行われる逆質問ですが、これにはどのような意図があるのでしょうか。
面接官には大きく分けて2つの意図があるはずです。
1.学生の志望度をみる
面接官は内々定を辞退しない、熱意のある学生を見極めようとしています。見極めるための手っ取り早い方法として、逆質問があります。下の流れを見てください。
志望度が高い=熱意がある
⇒会社や業務内容に興味がある
⇒質問はたくさんある
つまり、逆質問がない場合は志望度が低いと見られてしまうので注意してください。
2.学生の頭の良さをみる
面接官はできるだけ頭の良い学生を探しています。逆質問の内容から、学生の考え方を見て、地頭の良さを確認しています。
- 説明会で話す内容
- ホームページで調べることができる内容
- 面接官が答えることができない内容(※)
このような逆質問では、アピールよりもむしろ減点対象になってしまいます。
※面接官が答えることができない内容
=面接官の立場にふさわしくない質問内容のこと
若手に「会社の将来の事業内容」や、役員に「現場の具体的な仕事内容」を質問しても、適切な答えは聞き出せません。面接官の年次に応じて質問内容を変えることが大切です。

おすすめな逆質問の作り方
逆質問の意図を理解した上で、おすすめな逆質問の作り方を紹介します。わたしはIR・有価証券報告書を読んで、逆質問を考えていました。
有価証券報告書とは
上場している企業は、「業績や課題、今後の目標など」を株主総会で株主に説明する必要があります。そして、企業が株主総会に向けて作成した資料のことを有価証券報告書といいます。
有価証券報告書は毎年作成され、企業のホームページのIR情報欄から無料でダウンロードできます。過去数年分の有価証券報告書を読むことで、企業の経営方針と企業を取り巻く環境の理解が深まります。
大企業の有価証券報告書は100ページ以上になりますが、全ページを読んでいるほど、就活生は暇ではありません!
逆質問を作るときに必要な項目は4つだけです。また、有価証券報告書は作成形式が決まっているので、参照すべき項目は全ての企業で同じです。
第1-3 事業の内容
ここでは、企業の事業内容を知ることが出来ます。大企業の場合、グループ会社や子会社が担当している事業も多くあるので、やりたい仕事を話す時には、その会社でできる仕事かに注意してください。
第2-1 業績等の概要
各事業の業績を全て確認できます。昨年と比較した業績の推移や赤字事業、黒字事業などもわかります。業績が変化した原因も記載してあるので、必ず目を通してください。
第2-3 対処すべき課題
最も重要な項目です。企業が直面している課題、および対策方法が書かれています。わたしは「対処すべき課題」から逆質問を作ることをおすすめします。むしろ、この項目の内容をそのまま流用するくらいで、大丈夫です。
具体的な作り方
「〇〇という課題があると思うのですが、今後どのような取り組みを行う予定ですか」
⇒対策方法が書かれていたとしても、関係ないです。面接官の考えを知りたいと伝えることが重要です。
第2-6 研究開発活動
研究開発事業の詳細が記載されています。研究職を志望する学生は是非読んでください。研究に関する中長期的な目標も知ることが出来ます。自分の志望する研究分野が、企業の中でどのような立場にあるのかを知ることは重要です。
研究開発分野を持たない企業の場合、省略してかまいません。

まとめ
- 面接官の意図を考えて、逆質問を作る
- 有価証券報告書の「対処すべき課題」が最重要
